人生は哲学だ~凡人の生き様日記~

啓蒙思想家に憧れ。理想は新渡戸稲造。 レオナルド・ダ・ヴィンチよりも多趣味だと思いたい。学問的、哲学的、時にアニメとか映画、んで個人的な雑記で、理想は酒でも呑みながらある種の娯楽として楽しめるものになればといいな的ブログ

【紀行文】ってやつが素晴らしい

紀行文とは、旅の記録のようなものである。

僕は専らその手の本どころか文章も読んだことなんてほとんどなかった。

つい最近、某古本市にて私の好きな著者の一人、巌谷國士氏の紀行文(といっていいものか?)をまとめた一冊の本「日本の不思議な宿」という文庫と出会うこととなった。

巌谷國士氏というと、日本におけるシュールレアリスム関係の書籍を多く出し、また、それらを翻訳するなどでご存知の方も多い。

当然僕もその入り口から入ったのだけれども、紀行文の存在については暫くの間気づかなかった。しかし、運命哉。僕は古き日本への感心が強く、また時期的に温泉に行きたいと切に願っていたこともあり、そしてさらに、仕事が落ち着く頃合いなので旅行に行こうという話になっていたのだから、(之 はてさて 神の意思かな)と思ったものですから、普段はそこまで熱心に見ようとしない類の本を、偶々好きな著者で、本の内容も適していた(紀行文の著作は数冊あるのだが、偶々今回ののみ出会ったのだ)ということで書斎の仲間入りとさせていただいた次第です。

さて、本文の内容というと、通常の紀行文ではあるものの、やはり巌谷氏。数多の文学作品の舞台と通ずる場所へ行ったり、どちらかといえばマイナーで趣のある宿を選ぶ。
そんな中、宿の方との少々の会話や心の声の中にユーモアあり。景色の描写もまた現実ながらも文学作品の一遍を読んでいるような、紀行文に慣れていない僕から見れば新たな門戸が開かれた嬉しさがある。

僕の性格もあるのだろうが、巷で出てくるような大衆向けの雑誌よりも遥かに深く、そして正直な感情を抱く。専ら大衆向けは「売り」しか書けないだろうし。

今はスマートフォン1つあればレビューなんかもある。

それぞれのいいところを活かしつつ僕は、まんべんなく見ていこうと考えてます。


たまたまネットで紀行文に関する書物やらなんやらを検索してたら一般人の素晴らしい言葉に出会った。

「私が世界を知ったのは旅したからではなく本を読んだからである」

これは本来フランスのノーベル賞受賞者アナトール・フランスの名言「私が人生を知ったのは、人と接したからではなく、本と接したからである」から来ているのですが、素敵な言葉ですね。
僕もそれが可能になる紀行文に出会いたくなった。

自分自身でも旅しつつ、ポケットにも旅へのチケットを増やしておこう。