頭の中でドイツから熱海・風雲文庫へ。そして村上春樹と出会う
タイトルからは察し得ないだろうと思います。
実際僕もどういう経緯でこうなったのか、些か疑問でありながら、まさか村上春樹さんがあの【風雲文庫】に行った経験があるとは、、、
村上春樹さんはそもそも好きです。
特に好きなのは『カンガルー日和』と『中国行きのスロウ・ボート』です。
- 作者: 村上春樹,佐々木マキ
- 出版社/メーカー: 講談社
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- 作者: 村上春樹
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村上春樹さんの文体を目で追うなり、思い出すと頭の中が緑と、黄の靄のようなものががそよ風に乗って混ざりながら流れる印象を受けます。
さて、タイトルの話に戻りましょうかね。
僕はドイツ史―主にナチス政権時代―に感心があり、資料を読む日々が暫しありました。
当然ヒトラーという人物に出会うわけですが、どうやら調べてみると、【風雲文庫】という、展示品を並べてある博物館(のようなもの)が日本の、しかも熱海のポツンと立つ五重塔に遺品やらなにやらが展示してあるというブログを発見。
頭の中のドイツの旅から突然、日本の熱海に来たわけである。
しかも全く知らない博物館(のようなもの)である。
不思議な世界にすでに足を入れたみたいでありました。
僕はまだ風雲文庫に現実では行ったことはないので何時の日か旅のついでに行ってみたいなぁと思ってます。
で、たまたまその風雲文庫について今度は調べて見ると、村上春樹さんの名前を見つけたわけである。
(春樹さんも行ったことあるのか)とそこで知ったのですが、どうやらしかも当時の旅の『本』が出てるとのこと。
(―おぉ、まじか...)
驚きました。
その本は【地球のはぐれ方】というもの。
春樹さんこういうのもやるんですね。
最高です。
- 作者: 村上春樹,吉本由美,都築響一
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他の旅の記述も多くありまして、普通に楽しそう。
てなわけで、早速amazonでポチりまして、まずは気になっていた風雲文庫のページから見る。
コメントがシュール。
そして圧倒されてる春樹さん。
面白かったです。
この本は至るところに写真が載ってるのですが、ご本人も写っていたり、なかなか充実した本でした。
思わぬ場所にヒトラー関係の品々。
他にも展示はありますが、全体としてシュール極まりない。
まして村上春樹さん。
このトリニティは僕の中では随分衝撃的であった。
思わぬところで異端なコラボレーション。これはそう巡り会えるものじゃない。
読んでいる瞬間、シュールな体験をすることができて非常に満足でした。
このシュール具合を堪能した後は、普通の旅の頁をめくる楽しみもまだまだある。
好きなものが、思わぬところで出会う時の歓びはシュールレアリスムの真髄である。
旅好きにはおすすめ。
自分で参考にして行くもよし。
文の中で旅するもよし。
紀行文の楽しみ方を知ることが出来てよかったと思う。