山本くん(ガチャ)の豆本を持ってるだけ感想を述べよう
本の内容を一言で表す、かいつまんで話す、という行為は「教育」スキルをぐんと上げる絶好の練習になるかもしれない。
「教育」といえば些か格好つけた言い回しに聞こえるけれども、私はもっと広義に意味をとっている。
人生、他人になにも教えずに死ぬことは無い。否、寧ろ教え、また教えを受けることで歴史が続いている。
勿体ぶった話になってしまったけれども、私は教育を専門とする人生を歩んでいるのだから、人に言葉で伝える事に「簡潔で明瞭。面白く、惹きつけられるような能力」を兼ね備えた謂わば「言葉の魔術師」(←ひぐらしじゃない)を目指さなければならない。
―とまぁ、要は、何事も一言で上手な言葉を選んで話す能力は今後の人生に得しますよと言うことですね。
長く話したければその「核」がわかっているのだから、配置を考慮しながらシナリオを書けばいい。そんなところじゃないのだろうか。
はい。そんな私は前置きが長い。
本題は山本くんの豆本のレビューだ。
前回は青の本を紹介した。
今回は残りの二冊を何となくかいつまんで話したいと思う。
最初は赤い本でタイトルは【完璧な人生】
内容はタイトルからだいたい判ると思う。
主人公は夢のようなものを見てた。
ふと老人が出できて自身を「神を目指して千年近く生きた所謂神のたまごだ」という。
続いて老人は神の試練の一環としてどうやら主人公に力を授けるというのだ。
「今晩ミルクを一本飲むと人生思い通りになる」
そう言い残して消えた間際、主人公は大学のチャイムで目を覚ます。
夢だと思いながらもミルクを飲む決意をした主人公は人生何事もうまく行くのだが、、、
あらすじはこんな所。
このストーリーの面白いところは、
「地位と名誉」という所から始まる他者からの不満、、、、
ではない。
話の本当の面白いところは主人公が完璧な人生を謳歌して悔いなく死んだところで物凄く大きな貢献をしていたところなんだよ。
―にしても、この本クオリティ高くないか?
と改めて思った。
短いながらも面白味が詰まっていて、時間もかからないから何十遍もできる。
普通に面白いと思える。
―さて、ラストです。
まだ三冊しか持ってないのが残念でならん。
また見つけたらすぐコンプしてやろう。
ラストの話は緑の本。
タイトルが【月の出ない国】
舞台は真っ暗闇の中。
そこで起こる不可解な出来事。
その主人公はどうやら記憶が無いらしい。
暗闇の中では変な音やら揺れやら、、、
揺れと同時に自分にかすかに触れるようなものが近くにあると感じる。
日に日に自分に近くなってきているような感じがしているが、その壁のようなものは迫っていく、、、
だんだん自由が効かなくなってきた主人公はどうなるのか。
というもの。
この話はミステリーだ。
最も気に入ったのはタイトル。
幻想的世界観を初っ端から醸し出している。
この本の冒頭には他の本にない(たぶん)こんな一行がある。
【できるだけ明かりを暗くしてお読みください】
私もこれは可能ならそうした状況で読むべきだと思う。
この本にはある種の浪漫がある。
きっとシュルレアルな感覚を抱くだろう。
此処最近見た話の中でもとりわけ好きな部類になる。
―以上。
残りを手に入れたらまた話をしたい。
しかし、豆本、、、いいね。
俺も作りたい。